HOME » ふくしまと八重 八重が生まれた「時代」 » 小浜長折三匹獅子舞
三匹獅子舞は関東・東北地方に多く分布し、県内では五穀豊穣・悪霊退散・家内安全・子孫繁栄・商売繁盛を祈願して踊られます。会津盆地では春の彼岸に踊るので、彼岸獅子舞といわれます。もしかしたら八重も獅子舞を見ながら会津藩の繁栄を願っていたかもしれません。
小浜地区の三匹獅子舞は、厳格なしきたりのもとに行なわれているのが特色です。笛・太鼓のお囃子に、獅子が胸に鞨鼓(かっこ)という打楽器をつけ演奏。三匹の獅子を長男の少年らが演じ、3つの地区が毎年持ち回りで行います。
大同2年(西暦807年)信州諏訪から御神体を勧請したのが始まりといわれ、獅子舞は江戸中期より語り伝えられたものです。
戊辰戦争の際、奉納の日に偶然通りかかった新政府軍が、その笛・太鼓に驚き一旦退いたという伝えも残っています。刀や銃でも引かなかった軍を、勇壮な舞が追い返したのです。現在は諏訪神社の春祭に境内で演じられ、県の民族無形文化財に指定されています。