福島県の建造物で唯一の国宝である白水阿弥陀堂。平安後期の代表的な建物で、永暦元(1160)年、藤原清衛の娘で岩城則道の妻・徳尼が、夫の供養のために建立したと寺伝でいわれています。四方に流れた杮葺(こけらぶき)の屋根が優雅な平安時代の姿を残し、堂内には本尊阿弥陀如来など、国の重要文化財に指定されている5体の仏像が保存されています。
また、お堂と浄土式庭園のコントラストは必見。夏はアヤメや水面に浮かぶ古代ハス、秋は紅葉、冬は雪化粧をした幻想的な風景と四季折々の美しい姿を見せてくれます。国宝を眺めながら、平安の世に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。