新島八重が貫いた「誇り」。戊辰戦争後、京都に移り住んだ新島八重。彼女の後半生を彩る様々な人々とのふれあいを中心に紹介します。

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建仁寺

京都最古の禅寺

建仁寺

広い敷地内には歴史を感じさせる建造物がたくさんある

建仁寺は、栄西禅師が開山した臨済宗建仁寺派の大本山です。鎌倉時代の建仁2(1202)年に創建され、寺名は当時の年号から名づけられています。諸堂は中国の百丈山を模して建立されました。創建当時は天台、密教、禅の三宗兼学でしたが、第11代蘭渓道隆の時から純粋な臨済宗の道場となりました。800年の時を経て、今も禅の道場として広く人々の心のよりどころとなっています。

建仁寺

重要文化財に指定されている勅使(ちょくし)門

晩年の八重は、禅にも興味を示し、この建仁寺に参禅。武田黙雷和尚は指導を仰ぎたいとする八重に対して「あなたはキリスト教で固まっているから教えることは何もない。ただ、『遊び』にいらっしゃい」と応えます。そして八重は「二、七、五、十の提唱日」に「遊び」に行くようになりました。和尚が袈裟(けさ)を贈ったことから、世間では仏教に帰依(きえ)したという噂が流れましたが、八重は「ひとつの宗教に籍を置いているからといって、他の宗教の方のお話を聞いてはいけない、ということは、ないでしょう」(『京都新聞』1930年12月7日)と、さらりと応えたそうです。

自分にとって良いと思ったことは積極的に取り入れる。そして、意思を貫く。京都にきてからも八重は八重らしく過ごしていたのですね。

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